自賠責保険請求や事故の実例その1

一番安い自動車保険がわかる!

車検が切れていると同時に自賠責保険も切れていて任意保険が用をなさなかった実例

Aさんという方の話です。
Aさんはストレスから胃潰瘍になってしまいしばし入院することになりました。子どもたちもまだ学生のため、奥さんも自動車免許を持ていないため家にある車はしばらく誰も運転することはありませんでした。
彼は退院後も電車やバスで病院に通院していたため、また会社にも同様の交通手段で通勤していたので車のことなど置物程度にしか思っていませんでした。

ところがある日、何の気なしに車に乗ってみたときふと窓を見ると車検の期限が書いてあるステッカーが目につきました。よく見てみると明らかに車検が切れています。
「ありゃ~やっちゃまったなあ。。。こんなはずじゃなかったのにすっかり忘れてたよ。さっそく知り合いの工場で車検やってもらわなくっちゃ。」

さっそく修理工場を営んでいる知人に電話すると、「明日でもすぐ持ってきなよ!」とのこと。「あ~助かった。すぐに車検整備してもらって週末でかけられるようにしよう。」ほっとした気分になりその日は早めに就寝しました。

翌日、午前中の約束だったので早めに用意し車に乗り込みます。知人の修理工場は自宅から30分くらいの距離。程なく到着するだろうと思っていました。その時までは…。

修理工場まであと数分のところで信号が赤になり止まりました。ここを左折ししばらく直進すれば工場に着きます。信号が青になってゆっくり左折すると、左後部座席のドアの辺りに「ゴン!」と鈍い音がしました。ビックリして車を止め降りていくとおばあさんが自転車と一緒に転倒していて動けないでいました。
「だいじょうぶですか!」と声をかけても反応しません。青ざめたAさんは急いで警察と救急車を呼ぶために電話をしました。

パトカーと救急車はすぐやってきておばあさんは病院へ搬送されました。Aさんは警察とともに現場の調査に立ち会いました。その時に重大な事実に気がついたのです。
警察官から「車検証と自賠責保険を見せてください。」と言われて車検証ホルダーごと渡すと、中を確認した警察官が「これ、車検切れてますよね?どうなってるんですか?」と聞いてきます。「すみません。今日これから車検整備に出すために知人の修理工場に車を持っていくところだったんです。」Aさんは力なく答えます。
また警察官が気がつきました。「この車、自賠責保険も期限切れになってますよ!ちょっとまずいんじゃないのかな。」
しかし、Aさんはこの最後の一言の重大さがあまり理解できていなかったのです。

幸いおばあさんは軽い脳震盪だけですみ、骨折等の怪我はありませんでした。しかしながら各所に打撲がありしばらくは入院加療が必要となりました。
Aさんは事故当日にすぐ自分が加入している任意保険の会社に事故報告をしました。保険会社はおばあさんの病院の治療費に関する手配や状況の調査などを迅速に始めました。横断歩道上であったためAさんの過失はほぼ100%で仕方のない事故とのことでした。

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事故後にいろいろ書類を揃える必要があり、保険会社から保険金請求書やその他のコピーが必要と手紙がきました。中を見ると「車検証のコピー」「自賠責保険のコピー」が必要との記述がありました。
「これ、車検も切れてるし、自賠責保険も期限切れだとどうなるんだろう…ともかくこのまま出すしかないな。」と現状のまま正直にコピーを取って保険金請求書には署名、捺印して保険会社に返送しました。

後日、保険会社から連絡がありました。
「Aさんの事故のつきまして、弊社では保険金の一括払いができないことになりましたことをご連絡いたします。」
「???いったい何のことだ?」
Aさんは疑問に思い保険会社の事故担当者に電話しました。
「自賠責保険が切れていますとそこからお相手様の損害にかかわる費用がまったく支払われないことになります。保険会社は自賠責保険が必ずあっての任意保険のため、自賠責保険が期限切れの場合病院等に対しての一括払いもできません。傷害部分の120万円まではお客様のご負担になります。」

Aさんは何の事だか分りませんでした。頭を冷やして、親交のある保険代理店に事情を相談し話を聞いてみると代理店はこう言いました。
「自賠責保険はきいたことがあると思うけどいわゆる強制保険と言って必ず加入していなければいけないんですよ。車検が切れていたなら、修理工場さんに車を引き取りに来てもらうなりした方が賢明だったのではありませんか?少なくとも考えられる保険がどうなっているか相談してから運行してもよかったはずですよ。」「保険会社の言うように、任意保険は必ず自賠責保険の加入があってという条件があるんですよ。車が動ける状態であるということは自賠責保険が必ず加入しているという前提からなんです。だから自賠責保険無しでは保険会社は何も手続きができないんです。自賠責の枠(この場合なら120万円)を超えたらその超えた分は支払ってくれると思います。」

Aさんは愕然としたが、自分の不注意も認識した。
結局おばあさんは思ったよりも早く回復され、2週間ほどのち退院した。
かかった治療費や慰謝料などで40~50万円ほどになってしまった。非常に痛い出費である。
もう車なんて乗りたくないとその時は思った。

任意保険に加入していても、自賠責保険が切れていたら保険会社は動けない、そう覚えておきましょう。自分が立て替えた治療費なども自賠責保険がなければ回収することはできないのです。たぶん任意保険の約款のどこかに記述されていた記憶があります。探してみてはいかがでしょうか。
Aさんの場合なら、代理店が言うように修理工場に車を引き取りに来てもらうか、自賠責保険に加入して仮ナンバーを取ってから動かすかしたほうがよかったですね。車の整備に関してあまり詳しくないのなら、安易に運行せずに修理工場の指示に従った方がよかったかもしれません。

ちょっとしたところに落とし穴が待っています。こういったことのないよう小さなことでも専門家に相談することをお勧めします。

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